5月 ティモンディの「あいさつ」と「気配り」
校長 永井康博
新緑が眩しく、初夏のすがすがしい風が心地よい季節となりました。ただ一方では、新型コロナウイルスの感染拡大が収まりません。変異株が松山でも猛威を振るっています。各個人においても、今まで以上に感染予防に力を入れてほしいと思います。
今月は、済美高校出身のお笑い芸人「ティモンディ」について触れたいと思います。
高岸君と前田君が入学した時、私は野球部の副部長をしていました。入部当初は、「あいさつ」の練習に多くの時間を費やしていたような記憶があります。よく彼らが「ネタ」で使っている「済美高校野球部のあいさつ」は、少し誇張してはいますが、あれに近いものがあったことも事実です。
彼らとは約一年半前、テレビ愛媛の番組収録の際に卒業後初めて再会しました。収録後、思い出話で盛り上がったのですが、その途中で彼らが「先生、少し痩せられたんじゃないですか?」と訊ねてきました。確かにその3カ月前に手術を受けており、体重が減っていました。卒業後何年も会っていなかったのに、私の身体の変化に気付き、体調を気遣ってくれました。その後も事ある毎に心配をしてくれています。
彼らは、「サンドウィッチマン」などと同じ芸能プロダクションに所属しています。二人は先輩芸人や放送局、番組制作会社の方々からとても受けが良いとよく聞きます。芸人さんの世界では、上下関係や「あいさつ」がとても厳しいそうですが、そのような中でも彼らの「あいさつ」「気配り」は群を抜いているようです。
だからこそ、競争の厳しい芸能界において頭角を現わし、人気を博しているのではないかと私は考えます。さらに芸を磨き、長く愛される芸人さんになってほしいと願っています。
ところで、済美高校にも元気で明るい「あいさつ」が溢れています。済美の良き伝統です。この良き伝統を引き継いで、今以上に明るく、元気で、心のこもった「あいさつ」ができる学校にしていきたいと思います。
令和3年5月08日