大学入試に向けての心構え

本校常勤講師    渡邊 哲朗

 

【目的・要旨】

 大学入試や、その後の大学生活において重要な科目となる数学の教員から、1年後に控えた大学入試に向けての心構えを学んだ。また、実際に因数分解や三角関数の値を求める問題を解き、少しの工夫で簡単に解を求めることができることを知った。

 2年生3学期は、これまで3教科(英語・数学・国語)に重点を置いて学習していたが、理科・社会のウエイトを大きくしていき、5教科まんべんなく学習していくという意識に変更する転換の時期である。大学入試には、大きく分けて推薦入試と一般入試がある。推薦入試を考えている生徒は、普段の授業や定期テストを頑張っておかなければならない。推薦入試を考えている生徒も、入学後のことを考えると自力で入学試験を突破できるような力をつけて欲しい。

 今からすべきことは、生活を見直すことである。三点固定(睡眠時間・食事時間・勉強時間)が大切である。平日は学校の授業(7時間)+家庭学習(3時間)が理想で、日曜日は少し余裕ができる。何事にもメリハリをつけ、クラス全体で協力して受験に向けて取り組むことが大切である。例えば、授業開始チャイム前に準備をして着席できていたら授業の効果が上がる。欠席・遅刻がないクラスは、一体感があり伸びるクラスになる。

 大学へ行くには、経済的な問題があるため、スポンサーとなる保護者との話し合いが大切である。受験にもお金がかかるので何校まで受験してもいいのか、どこの地方までいいのか、など保護者の意見も大切である。県外で生活するには、月に最低10万円のお金が必要である。学費だけでも、国立大学は年間約53万円、私立大学は年間約100万円プラス寄付金などが必要になる。最近はコロナでアルバイトがない、オンライン授業を実家で受けるが家賃はかかる、などお金の問題も多い。

 共通テストはセンター試験と同様のマーク試験であるが、思考力に重点を置いた問題に変わった。数学においては、問題文の読む量が増えた。また、数学Ⅰ・Aは試験時間が60分から70分になった。英語においてはリーディング100点、リスニング100点になり、リスニングのウエイトが大きくなった。

 

【生徒の感想】

  • この講義を受けて、大学受験への意識がさらに高まった。2年生の3学期ではなく、3年生の0学期と意識して受験生という自覚を持って生活したい。
  • 最近、家でも大学の話をしていて、大学進学のお金の不安があって悩んでいたので、この講義を聞いてさらに詳しく調べたいと思った。勉強は習慣づけることが大切だと言っていたので、時間を決めてやっていこうと思う。
  • 来年、受験するにあたって生活時間の固定が大切だと思った。生活リズムを一定化し、ルーティーンのようにすることによって普段より力が発揮できると思った。今のうちに勉強する癖をつけて、来年困らないようにしていきたい。
  • 大学の授業料のことや、大学生活の費用のことを考えた上で、親とさらに話し合ってみようと思った。
  • 受験勉強はとても大切なことだが、生活習慣も大切なことが分かった。時間の固定をしっかり決めたい。また、読書をもっと行い読解力を上げたい。
  • 今まで受験生になるという実感があまりなかったが、具体的なテストの内容を聞いてとても実感がわいた。頑張らなくてはいけないと感じた。

( 担当: 松田 )