校歌と学園歌

校長 永井康博

 済美高校には校歌と学園歌が存在します。校歌は、作詞「林 古渓」・作曲「宮城道雄」によるものです。林古渓先生は、「浜辺の歌」の作詞者としても有名ですが、昭和3年から8年の間、旧制松山高校の国語教師として勤務されており、その間に本校創立者船田ミサヲ先生が作詞を依頼したようです。船田先生は当時、松高生の寮を運営しており、旧制松山高校と太いパイプがあったようです。宮城道雄先生は、箏曲家・作曲家として有名です。船田先生らが中心となって松山にお招きし、演奏会を開催したことがきっかけで、校歌の作曲を依頼したようです。宮城先生は、それまで校歌の作曲を引き受けたことがなく、最初は固辞されたようですが、船田先生は上京した際に強くお願いして、やっと実現しています。その様子が宮城先生の随筆集「雨の念仏」の中に書き留められています。
昭和9年の春頃には出来上がり、3月の卒業式では歌われたと考えられています。
なお、宮城先生は謝礼金を受け取らなかったため、生徒達が羽二重の布団を縫ってお送りしたところ、たいそう喜ばれたという記録も残っています。

 全国総体(インターハイ)が、今年は北部九州で7月下旬より開催されますが、済美高校からは男子サッカー部・卓球部・男女陸上競技部・男女剣道部・男女ソフトテニス部が出場します。全国の強豪を相手に健闘することを心から期待しています。また、7月13日から第106回全国高等学校野球選手権愛媛大会が始まります。野球部の諸君には、甲子園目指して頑張ってほしいと思います。

2024年07月01日