「挨拶にスランプなし」松村邦洋さん
校長 永井康博
松村邦洋さんは、1967年(昭和42年)生まれで、山口県田布施町出身。皆さんよくご存じの芸人です。俳優・プロ野球選手・政治家など、モノマネのレパートリーには幅広いものがあります。また学生時代に野球をやっていたこともあり、熱心な高校野球ファンでもあります。本校の上甲正典元野球部監督とも親交があり、野球部が甲子園に出場する度に立派なお祝いのお花を送ってくださっています。私は当時野球部のスタッフの一員だった関係で10年以上、松村さんとは懇意にしていただいています。4年前の西日本豪雨の際には、避難生活をしている生徒のために多くのペットボトル飲料を学校まで届けてくださいました。本当にありがたく、今でも感謝しています。
松村さんからいただいた年賀状に「挨拶にスランプなし」と大きく書かれていました。この言葉は普段からよく口にされているようで、インタビューで以下のように話されています。
高校時代の野球部の先輩は怖かったけど、挨拶指導があったことには感謝しています。礼儀の免疫ができているので、芸能界に入ってから、よかったなと思うことの一つですね。挨拶はやって当たり前。されていやな感じはしませんから。
仕事では、どうしても出来不出来があったり、不甲斐ない一面も出てくるもの。10割バッターなんていないんです。でも、挨拶に出来不出来はありません。ただし、「おはよう」「こんにちは」だけなら九官鳥でも言える。挨拶で重要なのは、それに続く一言なんですよね。天気でも最新のテレビ番組の話でも、なんでもいい。プラスアルファが大事かなと思います。
松村さんは、津川雅彦さんや中尾彬さん等、大御所俳優のモノマネでも有名ですが、礼儀・挨拶を欠かさないことから、彼らからモノマネをすることを正式に認めてもらったようです。松村さんと同じように挨拶がしっかり出来ることで、先輩芸人やマスメディアの方から認められ、同じお笑いの世界で活躍しているのが、ティモンディの高岸君と前田君です。
済美高校では、運動部の生徒を中心に、気持ちのこもった素晴らしい挨拶ができています。よき伝統として是非とも継続してほしいと思います。
松村さんは歴史にも造詣が深く、NHKのラジオ番組「DJ日本史」のパーソナリティーを務めたり、日本史に関する著書も出版されたりしています。その中の一冊となる「鎌倉殿の13人を語る」は、出版直後に送っていただき、現在、本校図書館に所蔵しています。
先月16日に本校の推薦入試が行われ、まずは343名が済美高校の新しい仲間となることが決まり、嬉しく思っています。続いて今月6日・7日の両日、一般入試があり、2000名を超える受験生を迎えます。インフルエンザ流行の兆しも見られるので、受験生の皆さんには体調管理に十分気をつけて受験勉強を頑張ってもらいたいと思います。