入学式

校長 永井康博

 正門付近の花壇の花が色鮮やかに咲き誇り、城山の木々の新緑が眩しい中、602名の新入生を迎え、令和4年度がスタートしました。
 入学式は、学校にとって重要な行事の一つです。全校を挙げて新しい仲間を迎えたかったですが、ソーシャルディスタンスを保つために、座席数を減らさざる得なくなり、在校生の出席は、かないませんでした。新入生の皆さんには、本当に申し訳なく思っています。さらに、保護者の皆様にも式場への入場制限をさせていただきました。ご理解・ご協力をいただき、感謝しております。

 入学式において、大正末から昭和初期の詩人、金子みすゞの「私と小鳥と鈴」という詩について話をしました。その主な内容は以下の通りです。

 多様性が求められるこの時代、本校でも「個性を伸ばす済美」をスローガンに掲げています。金子みすゞのこの詩は、「あなたは、あなたでいい。」一人ひとりの違いこそが、それぞれの存在意義だと詠っています。しかし、有名な「みんなちがって みんないい。」というフレーズは、個性を重視するがために、好き勝手に何をしても構わない、という意味ではないことは明らかです。クラスメイトやチームメイトそれぞれの個性や考え方を尊重し、多様な価値観を認め合うことで、お互いを活かし合える集団であってほしいと願っています。

 今年度は学校創立121年。男女共学となってから早いもので20年となります。古い校舎を解体し。新校舎を建築するという一大事業も始まります。
 先輩の残した立派な業績を受け継いで、済美高校をますます発展させていくよう、教職員と生徒が一丸となって頑張っていきたいと思います。

2022年04月11日